ハロプロの夏のリリースラッシュが到来している。
自分の一番の注目株、juice=juiceはファーストにしてベストとも言えるアルバムを発売し、最高位5位という好成績を叩き出した(ハロプロのアルバムは、シングルに比べてトップ10に入ることが少ない)。先週の水曜日に発売されたアンジュルム(旧スマイレージ)の「七転び八起き/臥薪嘗胆/魔法使いサリー」も、デイリーランキング初日3位をなかなか良い感じである。
モーニング娘。15'も新曲を控え、4月にシングルを出した℃-uteもそろそろリリース時期が決まる頃だと思われる。

さて、ハロプロはユニット問わずたいてい好きなのだが、自分が特に注目し続けてきたのは、juice=juiceと℃-uteの二組である。いずれもシングルやアルバムを重ねる毎に何かしらの面白みを見せてくれて、わくわくさせてくれる。
そんな中、今まで最も興味がなかったアンジュルムが、最近ダントツで面白くなってきている。
上述した最新シングルは、①初期メンバー福田の脱退、②第二期メンバーの能力急上昇、③第三期メンバーの個性の目覚めという3つの要素が混ざり合い、今までにない面白さを見せている。
今回は、歌声に重きを置いて新曲を解説してみたいと思う。

「七転び八起き」は、福田、勝田、佐々木がダンスメンバーとなり、他のメンバーが歌を担当している。それぞれの歌担当メンバーの特徴を見てゆこう。

1、和田
「良い奴」以降のびやかになった声であるが、まだデビューしたての頃の下手な感じが残っているのが逆に良い。

2、田村
曲を重ねる毎に表現の幅が増えてきている。表現力がある一方で、意外とインパクトにかけるところもあって、新メンバーの室田に押されている感は否めない。ただし体の動きが与えるインパクトではぴか一。

3、相川
2番のAメロの最初を主に担当しているが、まだ表現が単調な感じを逆にクールな雰囲気に仕上げたアレンジャーがすごいと思う。後で書くが、「臥薪嘗胆」での歌い方はかなり面白い。

そして、最後にこの二人を残したのは、その秘めたる能力を買われて「ヤッタルチャン」で焦点を当てられた2人であり、その真の能力をぐっと発揮しだしたからである。

4、中西
歌割が相当増えたのは、声の太さや伸びが曲調に合っていたこともあると思う。
(評価の割にコメントが少ないのは、「臥薪嘗胆」の方がもっと活躍していたからなのだ)

5、竹内
間違いなく一番成長を見せたのは竹内だと思う。
自分個人の見解なのだが、デビュー当時に「そこそこ上手いけどちょっと物足りない」歌声だなあと思っていて、それからその感触がなかなか拭い去れなかった。なんとなく、喉で歌っている感じがしたというか。
しかし、「七転び八起き」のラストサビの「明日のことよりも今日が大事」という歌詞を歌っている部分は圧巻である。野球が大好きだという竹内の特徴がガツンを前に出た勢いと凄みのある歌い方は、ただの「歌が上手い」人間には真似ができない。
これこそエンターテイメントだと思った。


B面の「臥薪嘗胆」では、自分の好きな中西が大活躍しているので、次の記事でじっくり書きたいと思う。